久々に夜更かしして一気読みしてしまった。どちらもそれくらい引き込まれて面白かった。
貧困、虐待、過重労働、うつ。
テーマは重く読むのがしんどくもあったけど、それでも読む手をやめられなかった。
そしてどちらとも、ハッピーエンドとは言えないんだけども、
ヨガから学ぶ祈りにも似た何かを感じた。
「夜が明ける」の後半のセリフ
「苦しかったら、助けを求めろ」が胸に刺さる。
なんとなく日本は「人に迷惑をかけるな」という風潮があるけど、困った時は助けを求める、困っている人がいたら助ける、それは決して迷惑なことではなく、当たり前に普通なことのはずなのに、私も忘れてしまっている。「自己責任」と思ってしまってたりする。そんなことに気付かされる。
この小説の主人公はとても過酷な状況にも関わらず根性で頑張って、助けを求めず、心も体も壊してしまった。
辛い、悲しい、そんな自分の感情は誰とも比べられるものではないし、その感情を無視せず自分自身がまずは寄り添う。そして頼れる人に話す、助けを求める、それがやっぱり大事なんじゃないかと思う。
ヨガの基本的な教え、八支則の中に、「アヒムサ」と言うものがある。
人すべての普遍的な願いは「誰も傷つけられたくない、理解してもらいたい、愛されたい」ということ。
シンプルだけども、最も理解しなきゃいけないことはここなんだと思う。
ここを理解し、祈りに変えていきたい。
そしてどちらの話も、幼い頃の親の言葉や態度が大人になってからも大きくしていることが描かれる。子育てしている今言葉や態度、もう一度見直そうと思った。
なんというか「人に迷惑かけちゃいけないよ」って普通に言ってしまいそうになる言葉だけども、それも気をつけようって思った。
そんなことを感じる2冊でした。