ヨガで暮らしと心を整える

本当に欲しかったものは。

子がこの春から幼稚園に通いだし、私は自転車で送り迎えをしています。

朝バタバタとした日は、「急げ急げ」と、ほとんどなんの選択もしないまま、無意識に家をでて、自動操縦のようにがむしゃらに自転車をこぐ。

今にいない。だいたいこういうときに「あれ鍵かけたっけ?」とかなって、なんか忘れてたりする。

そんな時に後ろから子供が「あ、むらさきのお花だよー。オレンジのお花もあるー!」

とか「カラスさんないてるねーかーかー。つつぴーつつぴーはなんのとりー?」

とか話しかけられてハッとして、今に意識を向けてみると。

その瞬間に、はじめてわぁっと、
色とりどりの花の色が目に飛び込み、
鳥の声が耳に入ってくる。

それまで聞こえてなかった鳥の声は、まるでリラクゼーションBGMのよう。

こんな鳥が住宅街にいるのかと驚き、

ゆらゆらと風にゆれる洗濯物までが、なんだか生き生きと見えてきた。  

そういう見方をできた時、とても嬉しく心地よく感じる。

豊かな世界はすでにある。

同じものが目の前にあるのに、今に意識を向けるか向けないかで、

受け取るものが全く変わる。

私がずっと欲しかったものは、その見方、その感覚。それがわかって本当によかった。

そしてそれは、すでにあるもの。

子よ、今日も教えてくれてありがとう。

母はほんとによく忘れる。