福という漢字の中には「ネコ」という文字が入っているんですね。わかりますか?私は気づきませんでした。
さて、最近読んだ「福も来た」がとても良かったので覚書です。
「福も来た パンとスープとネコ日和」
本屋さんで、表紙にネコが描いてあると、たいてい手にとってしまいます。買ってみるけど失敗したなーと思って途中で読むのやめてしまう本もあるなか、このシリーズは大好きな1冊になりました。
「パンとスープとネコ日和」の続編。ドラマもみた大好きなシリーズですが、今回もやっぱり好きでした。
もちろん、ネコが出てくる描写も好きなのですが、本の中にゆったりとながれている、アキコの暮らしの時間がとてもいいなと思う。
「かもめ食堂」も、「パンとスープとネコ日和」も映像になってしまうと、ちょっとのんびりとしすぎていて眠くなってしまったりもするんですが、(私もうつらうつらと寝てしまっていた。これが苦手でこの手の映画は好きじゃないという人もよく聞きます)私はどちらも小説の方が好き。
この続編のお話もとてもゆったりとしたペースで淡々と進んでいきますが、コーヒーのお供にと思って買ったのですが、読み終えるまで帰りませんでしたね。それくらい一気に読んでしまった(笑)
ミステリーなんかだと、「続きが気になって、やめられない」というのもあるのだけれど、そうではなくって、なんとなく、そのながれている時間をとぎれさせたくない、というか。そんな感じ。
12月でこれから慌ただしくなってくるって時に、あえてゆっくりカフェでコーヒーを飲みながら読めた贅沢。
気になったセリフをいくつか。
「根っこがちゃんとしてればいいんですよね」
根っこ。最近私がずっと気になってるところです。
そしてもう一つ。
「人それぞれに考え方や志向は違うわけだし。食べたいものを選んで食べればいいの」
アキコのお店に遊びに来た、インスタント食品を馬鹿にしていた、という料理学校の弟子に対しての先生の一言。
今の私はたまにはインスタントやファーストフードも食べるけれど、できるだけこうありたい、と思う。
そういうことも、じんわりと思い出させてくれる1冊でした。あつあつのコーヒー、いやスープの方がいいのかな?お供に是非。
そして、インスタグラムで「#福も来た」を見ていると…
わわ!ありがとうございます!
表紙のネコちゃんもすごく可愛い。ポストカードにしたいくらい。イラストは門坂流さん。
続編なので、こちらを読んでない方はこちらから読むのがおすすめ。
群ようこさんは「れんげ荘」シリーズもも好きですね。群ようこさんのおうちで暮らしたたくさんの動物たちに関するエッセイも好き。
著者は違いますが、ネコが表紙にいて、こちらも好きなお話。
▼ 【本】西加奈子「しずく」:猫が教えてくれる丁寧で穏やかな暮らし