先日「祈りと瞑想」にまつわる話を書いてから、ふと改めて読みたいと思う本がありました。
一旦手放してしまっていたので、改めて買って読もうと思ったら、文庫版がでていました。表紙のイラストも可愛い。前のデザインよりも好きかも。
「求めない」加島祥三
何年か前にも、ブログでも紹介していましたが、やっぱり素敵な本だったので改めて。
著者の加島祥造さんは2015年に92歳でお亡くなりになりました。
なぜ改めて読みたくなったのかとう言うと、この本自体がとても瞑想的で祈りのある本だと思ったから。
「瞑想のやり方」なんてひとつも書いていませんが、淡々とした言葉を読んでいるだけで、瞑想をしている時のようなそんな静かな自分になる本です。
求めない
すると
自分の好きなことができるようになる
一見、どういうこと?と思うような一文も。きっと求めないでいるとわかるようになるのでしょう。笑
求めない
すると
自分を客観できるんだ求めない
すると
自分と
つながっているものがあるのに気づく共存とは、
「求めあう」ことじゃなくて
互いに「与えあう」ことなんだ
片方だけが求めるとき
相手を傷つける
奪うからだ
瞑想も祈りも「求めない」でいること。それを楽しんでできること。
「求めない」という言葉には誤解もたくさん生まれる。だから加島祥造さんも「はじめに」で言っている。
誤解しないでほしい
「求めない」と言ったって
どうしても人間は求める存在なんだ
それはよく承知の上での
「求めない」なんだ
とても愉快な本。今はそう感じる。
なぜ、求めなくてもいいものまでたくさん求めていたのか、そういうことにも気づかせてくれる。
それを知れば「求めなくてもいい自分」でいられる自由も選べる。
詩集なのでとても余白が多く、あっという間に読めると思います。そして、余白にある目には見えないところからも多くのことが伝わる本。
文庫本になりさらに手に取りやすくもなったので、たくさんの方に読んでもらいたい本です。あ、求めてますね。笑。