この人のアートに関する小説を読むと、美術館に行きたくなる。
今年いちばんのショックが、この小説を読み終えた後、京都でやっていたゴッホ展が終わっていたこと。
こちらの本では、林忠正という人のことを知った。夫と同じ故郷、富山県に生まれた人で、明治時代にパリで活躍した美術商。
日本の浮世絵を世界に知らしめ、ゴッホなどに日本美術の影響も与えた人なのだとか。
とても面白いお話だったのだけれど、なかなか読むペースが進まなかったのは、小説の中に出てくる絵をいちいち調べて、眺めていたから。
恥ずかしながら有名な浮世絵の作品も名前を聞いただけでは思い浮かばず、その都度調べていたのです。
絵画を眺めながら読む小説。
頭の中に色彩が浮かんでとても楽しい読書体験だった。
「たゆたえども沈まず」の意味もそうだったのか、と納得。
ゴッホ展が見られなかったので、とても残念だったのだけど、物語の中にも出てきて好きだと思った絵のポストカードを1枚買った。
ゴッホの弟、テオに子供が生まれたのを祝って描かれた絵。ゴッホの他の絵よりもとても優しい感じがして好きだなと思ったのだけど、よく見ていると、やっぱり寂しい絵。
若者の美術館離れが進んでいるとテレビで言っていたけれど、私もそういえば最近足を運んでいなかった。(若者?)
このショックを機に、もう少しアンテナを張っておこうと思います。
美術に関する記事:)