昨日の残りのスープが冷蔵庫にあるのをすっかり忘れていて、味噌汁を新たに作ってしまい二汁一菜になってしまったある日のお昼ご飯…。
汁でお腹たぽたぽです。
家にいるときのお昼ご飯は、基本的に昨日の晩御飯の残りものになるので、だいたい勝手に一汁一菜になります。
「え?それでいいの?」と思わずタイトルを見て購入してしまった本。
土井善晴先生の「一汁一菜でよいという提案」
関西弁でテレビでもおなじみの料理研究家、土井 善晴先生。最近だと「プレバト!」で盛り付けの先生として、お見かけします。
お料理の本かとおもってみれば、ひとつのライフスタイル、いや哲学にもつながるようなお話でした。
いろんな変わったメニューを作ろうとして失敗してみたり、どうしても料理が苦手という意識がまだあるのですが、「ご飯を美味しく炊く」「お味噌汁を丁寧に作る」「食べる人のことを考えて気持ちを込めて作る」この3つを押さえておけば、いいんじゃないだろうか?と思わせてくれた本。
私の場合、料理が苦手なのは、多分「たくさんのおかず」「毎日違ったメニュー」「しなきゃいけない」という思い込みもあり、そうなると「めんどくさい」が勝ってしまうのです。
「めんどくさい」が勝ったときのご飯は美味しくないですね。はい。
難しく考えなくてもまずは「ごはんを美味しく炊く」「お味噌汁を丁寧につくる」「気持ちを込めて手をかけてつくる」これを実践しようと。
手をかけるって何も、手間暇をかけるという意味ではなくって、お米を研ぐとか、ネギを刻むとかそういうことに、ちょっと気持ちを込めるというか。それだけでもやっぱり違ってくるのだと思います。
「手作りのご飯ってやっぱりいいし、大切」っていう本当に当たり前のことなのだけど、そういうこと。
一汁一菜ならできること。
自分のためだけに、たくさんのおかずを作るのは面倒に感じるけど、一汁一菜なら少しだけ丁寧にできる。
今までのお昼ご飯の「勝手に一汁一菜」とは、意味がやっぱり少し違ったけど、私の中でその意識が少し変化しました。
そんなある日のお昼。もはや一汁一菜というか、きんぴらごぼうをご飯の上に乗せてしまっている丼スタイルですが、粕汁は一人分作りました。
お昼に味噌汁が残らなかったら「なくていいや」とご飯と納豆だけだったりしたけど、この本を読んでからは、一人でもささっと味噌汁を作るように。(そのおかげで、冒頭では二汁になってしまった)
何か野菜が一つでもあればすぐにできるし、味噌汁には何を入れてもいいんだとこの本から教わりました。現に土井先生は、ベーコンを入れたり卵やピーマンなども入れたりしている。
美味しいご飯とお味噌汁はきっと飽きずに毎日食べられる。
そう、白ご飯。ご飯はお鍋で炊くようになって、だいぶ安定して美味しく炊けるようになってきました。ほくほくの白ご飯が美味しい。
家族との食事は一汁一菜ではないけれど。
夫のご飯はさすがに一汁一菜だと物足りないので、一汁とお肉かお魚、あとは副菜という一汁二菜がメインで続いていますが、なんというか、気持ち的にとても楽になれた本。
こちらの本は、装丁もすごく素敵だなーと思っていたのですが、あとがきを読んでなるほどな、と納得しました。
白はご飯の色、帯の茶色はお味噌汁、文字の緑は野菜を示しているんですね。なんてセンス!素敵。
久々にゆっくりと丁寧に読みたい本でした。
頑張るとだいたいのことは空回る私。お料理がんばろう!というより、「頑張らなくていいんだ、気持ちこめてやってみよう」って思わされた。そして自然と美味しく作りたいな、と思えた。
時々こういうお料理のモチベーションを根底から上げてくれる本や出会いが私には必要。「やさいのかみさま」という本もその一つ。
佐藤初女さんのお話もそう。
▼ 「ご飯が呼吸できるように」佐藤初女さんのおむすびから学ぶこと。