ヨガで暮らしと心を整える

日常に紛れ込んだ違和感。

少し前に映画「この世界の片隅に」を見た。

戦時中で原爆が落ちた広島でのお話し。戦時中だって、それぞれ一人一人の日常、暮らしがある。それが丁寧に描かれた映画だと思った。

すずさんが暮らす広島の呉でも最初のころは「戦争」はまだやっぱりどこか遠く、という感じがしていたのに、じわりじわりと空襲がやってくる。ついに原爆が落とされて、大切な人を失う。

テレビで、Jアラートのミサイル発射時の対応方法というCMが流れるようになって、ミサイルが発射され、防空頭巾を被った子供達が避難訓練をする映像が流れていた。

私の日常はここにあるのに、そこにひっそりと紛れ込んでいる違和感。

祖父からもらった手紙を久しぶりに読み直した。

嫁(私の祖母)をもらった1週間後に召集が来て、出征し満州、ルソン島に出向き戦ったこと。

負けたことのなかった日本がどんどんと焼土となり、誰も言葉にしなかった(できなかった)こと。

帰ってこれた時は本当に嬉しかったけれど、無二の親友を戦場で失ったこと。

多分、想像もできないほどの、怒りや悲しみや憎しみを経験したんだろうと思う。

・・・。

今、ただ本当にこうやって、安心できる時間があって、そばにMacというパソコンがあって、コーヒーがあって、手があって、ブログを書くことが出来て。

そうやっていることが「有難い」。一瞬はそう思うのに、次の瞬間には忘れてしまう。忘れてしまうのは、今の一瞬一瞬が平和で、平和が当たり前にあるから。

ヨーガの学びは繰り返し。なんどもなんども同じ話を聞く。なんどもなんども同じ練習をする。

思い出すために。無知を取り除くために。

日常に違和感は紛れ込むけど、この繰り返しの練習も私の日常を取り戻すために大切なこと。

2017年9月11日。9.11から16年。

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