巧妙な手口で、程よいタイミングで私に「猫本」をおすすめしてくるアマゾンさん。「そろそろ猫本読みたいタイミングでしょ?」と言わんばかりに。
いつもだいたいは無視しちゃうのですが、その日、無視できない表紙が飛び込んできた。
そのまま引き寄せられるように、どんな内容かも確かめもせず、なんの躊躇もなくポチッとカゴに入れてお会計してしまった本。
「退屈をあげる」というタイトルとこの猫の表情にやられてしまった。
猫のイラストにつられて本をジャケ買いしてしまうことは多々あるのですが、今回はジャケ買い失敗しなかったどころか、ぱらぱらと眺めるつもりがそのまままた引き込まれて、涙が止まらなくなった。
紙版画作家、坂本千明の「退屈をあげる」
今年、我が家の裏に子猫が迷い込んでいて、カラスに襲われていたなんていうことも、勝手に桃太郎ばりの「運命だ」なんて思ったけれど、それと同時に、この猫は幸せなのか、楽しいのか?という思いも時々ふっとわく。永遠にわからないこと。
でも確かに言えることは、私は猫と一緒に暮らしてから、人から見れば退屈だと思えるかもしれないような日常が、とてつもなく幸せで愛しいということ。
実家猫に引き続き、やっぱり私のセンセイとなった猫。
たった8ヶ月前に産まれたばかりなのに。
あっという間に大きくなって、ゆっくりでいいよ、と毎日思う。
そういうことを思い出させてくれた、ほんとに素敵な本です。
こういう本に出会えた時、紙の本はやっぱりいいなって思うし、いい本に出会うと匂いを嗅ぐクセあるのですが、それが久々に爆発してしまった本。
手触りなんかもとても良いのです。
大好きな猫本で、大好きな絵本の一つになりました。
こちらの猫本も。