服がほつれました。
割とはでにほつれてしまい、着るたびにちょっと残念な気分になってしまっていて…。
自分で直そうかと思って、針と糸を用意してみたものの、これはちょっと自分では無理だしなんとなくミシンとかないと見栄えが悪くなりそうだな…。
そう思い、近所のお直し屋さんへ持って行きました。
まだ来たい服をお直しへ。
「アルバイト急募!」
そう店の前に貼られた文字を眺めて店に入り、「すみません」と声をかけるもなかなか人がでてこない。もう一度「すみませーーん」と声をかけて奥からようやく一人のお店の方が。
おそらくミシンの音で聞こえなかったのかな?と。
「ごめんなさいね、お待たせしちゃって」
二度も呼んだのだからとちょっと、ムっとしてしまいそうなところ、とても感じの良い50代くらいの女性の方でなんとも笑顔が素敵。なんというか、七福神の中にいそうな優しそうな人。笑。
直してもらえるかな…とちょっと不安になりながらも、服を見せると、
「大丈夫ですよ。ただちょっとお日にちが…」とカレンダーを眺める。「アルバイト急募」の文字を思い出し「あ、急いでいないので大丈夫です」とこちらも答える。
その後服を丁寧にたたみながら、「暖かさそうな素敵なお洋服ですね」と洋服を褒めてもらって、ちょっと嬉しくなる。
控えの紙をもらって帰りながら、久しぶりに接客であんなにずっとにこやかな人を見かけたなぁと思いました。
おそらく一人でミシン縫って、受付して、さらには年末は忙しいのかもしれない。なのに、ずっと笑顔で対応してくれた。
お店の人なのだから当たり前といえば当たり前のことなのかもしれないけれど、そんな当たり前を久々に感じた。おそらく、パートか何かのスタッフさんだと思うのだけれど…。
お直しも接客も最高だった。
そして、お直しが出来上がる日。
やっぱりお店の店員さんは先日の方一人で、すでに他の人の対応をしていたので、またしばらく待ちました。
「ごめんなさいね、お待たせしちゃって」やっぱり素敵な笑顔。
控えを渡して、自分の服を受け取る。
「ここだったと思うのだけど…」と確認するのですが、その出来栄えが素晴らしくて!もうどこがほつれていたのかわからないくらいに丁寧にお直ししてくれていました。
「ありがとうございます、助かりました」と言って受け取ると、「いいえ〜!こちらこそありがとうございます!」と。
お店の人の心のこもった「ありがとうございます」を久々に聞いた気がした。
直してもらってありがとうなのに、こちらがありがとうと言われてしまった。そりゃ、お金を払って直してもらったのだけれど、なんかこんなにキレイにしてもらって、さらにとても素敵な店員さんに出会えて、本当に嬉しくなってしまった。
もっと「こんなにキレイに直してくれるなんて!!すごいですね!!」と感動を伝えればよかったと、帰り道に少し後悔しながら歩いていたのですが、物ではないけれど、とてもいい買い物をした気分でした。
もしかして本当に、七福神なのかもしれない。お直しもなんだか神がかっているような気が。
直して使う、ということ
洋服のお直し。お針子さん。職人さん。
私はミシンを使ったりとかは、ちょっと苦手なこと。昔働いていた職場で扱っていた服も、基本その人の体にぴったりと沿うように、丈や裾、肩幅、身幅など、お直しをしてから着てもらうことがほとんどでした。
なのでフィッティングからお客さんが出てきたら、こちらはまち針を使ってすばやく合わせていくのです。これが下手だと服が売れません。(私下手でしたね…)
その時も、お直しから上がってきた服をみて、まるで元からその人のために作られたような職人さんの技術に感動しぱなしでした。ただ、自分で服を買う時はまさかそんなお直しをするようなお店ではなく、既製品ばかりでそのまま着ていることが多いのですが…。
働いていた別のお店でも、専属の職人さんがついていて、古くなってきたものはいつでも直してくれました。
直して使う。ちょっと忘れかけていたこと。
今度から、気に入っていて長く着たい服はこのお店の方に相談してみよう、って思いました。パンツの丈だけでなくって、袖丈だったり、身幅だったり。今着ている服も、ちょっと袖が長いのが気になる服がいくつかある。
もちろん、何かほつれたりした場合も、そこに直しに行きたいと思います。
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