ハワイの浮かれた記事をたくさん書きました。浮かれたようにはしゃぎで大笑いもしてました。でも、ハワイで実はいっぱい泣いていました。
カナシミは突然やってくる。
ホテルのバルコニーに座って夜の海を見ていた時。
ホテルの会場でフラダンスが行われていました。ぬるい風と、フラダンスの音楽と遠くに静かに聞こえる波の音。
そして、何を歌っていたのかは全くわからないのに、その歌とリズムを聞いているうちに涙がぽろぽろぽろぽろと止まらなくなりました。この時は結構わんわんと泣いてしまいました。聞いたこともない音楽だったのに、なぜかそれがスイッチになった。
そして、もう一つ。
Keawaula Beach(ヨコハマベイ)で夕日を見たとき。もうほとんど沈みかけた夕日を見て、またいきなりカナシミはやってきました。またぽろぽろぽろぽろと涙が止まらない。夕日を見た時は確実に母を思い出したのですが。
こんなハワイで何回も泣くなんて、一緒にいた主人も困ったことだろうと思います。
ハワイはカナシミも受け入れてくれた。
帰りの飛行機で「インサイドヘッド」という映画をみたので、今となってはあの時は「カナシミ」がスイッチ押したんだ、と思えるのですが、カナシミのあの仕事は大正解でした。
ハワイで泣いてよかった。
ハワイで泣くのは、実はとても心地よかったのです。悲しいとか、辛いとか、寂しいとか、そういう一見負に見える感情をその時のハワイは全て受け入れてくれたような。そして、ハワイに母がいたと思えたのです。(母とは一緒にハワイにいったことはなかったのですが)
母にこの景色を見せてあげたいと思って泣けてきたのではなく、母がそこにいると感じられた。でも、実際にはもういない、そういういろんな感情が板挟みになった涙だったと思います。
夕日を見て母を感じて、とても悲しくなってしまったけど、こんな日本から遠く離れたハワイの地で、そういう経験ができたことで、ああ、どこにいってもきっと母は見ていてくれてる、と心から思えました。
母は約1年病院にいて、その間ほぼ家にも帰れなかった。だから、こうして私が旅先で母を思い出すのは、そこに母もいるからなんだと。一緒に来ることもできたんだ、と。
そうして、ハワイから帰ってきた私は、少しスッキリしました。あんなに心地よく泣けたのも初めてでした。
心地よく泣くことは悲しみを少しずつ癒して受け入れていく行為だとハワイで気づいたので、カナシミがやってきたら、できるだけ我慢せずに泣いていこうと思います。
今まで少し私は泣くこともカナシミも我慢して抑えていたのかも。
いつか笑って母を思い出せる日がくるように。その日まで私はまだまだ、たくさん泣くと思います。
そして、インサイドヘッドのカナシミがあまりに可愛かったので、あんなカナシミだったらやってきてもなんだか仲良くしたい、とも思えました。
ハワイから帰ってきてから読んだよしもとばななのハワイの話。今回ははハワイ島。やっぱり「死」がでてくるんだけど、暗くない。
そして、次はハワイ島へ行きたいと思いました。
最後まで付き合って頂き、ありがとうございます:)
コメントを残す